Voice of a graduate奨学生の声

— 後輩へのメッセージ —

女性

就職先:
公立中学校教諭

「奨学金のおかげで叶った夢」

今、私は毎日幸せを感じながら生活しています。大学4年間を振り返ると、国際交流や海外研修を経験したり、アメリカ文学や教育、ジェンダーについて研究したりと、好奇心を刺激されながら夢中で学びに向っていたと思います。

卒業論文では、英語で19世紀アメリカの教育について執筆し、無事に4年間の集大成を迎えることができました。大学生活での日々の経験や挑戦してきたことが実を結び、卒業後は夢であった公立中学校の教員として教壇に立つことができています。毎日子ども達の成長に携われることの喜びは測り知れません。

大学入学当初は想像もできなかったほど充実して楽しい生活を送ることができているのは、赤尾育英奨学会の継続的なご支援があったからです。貴財団のご支援により、新しいことに挑戦する時間を確保し、一層向上心を高め、目標達成のために全力を注ぐことができました。心より感謝申し上げます。

これからも貴財団への恩を忘れず、日々前進していきます。そして、生まれ育った山梨県に貢献できるよう、教員としても精一杯努力して参ります。

「一つのことを極め抜け」

人生には様々な生き方があります。学生時代は、将来の生き方を決める最も濃い人生経験ができると思っています。大学院での研究、サークル活動、アルバイト、貴重な人生経験を積むことができた大学生活6年間でした。この6年間では多くの人に出会いました。

なりたい職業に就くために大学へ進学した人、将来の夢は大学の学びの中で決めていく人、あるいは他にやりたいことが見つかって学生を辞める人、皆誰一人として同じ生き方をしている人はいませんでした。十人十色なのです。

この「奨学生の声」メッセージを読んでいる皆さんは、人生について人一倍深く考え、夢に心を躍らせ、時に現状を悲観したことも一度はあることでしょう。しかし、それは自分の人生を人一倍深く考えている証拠だと思います。そんな十人十色の皆さんに、私はこの言葉をおくりたいと思います。

「一つのことを極め抜け」

この言葉は、私が好きなアニメのワンシーンのセリフで、私がいつも心に留めている言葉です。皆さんもぜひ、自分の信じた道を極限まで突き進んでほしいと思います。しかし、いざ始めたことを途中でやめてしまうこともあるでしょう。自分は長続きしないから、一つのことを続けるなんて無理だ。そう思った方もいるでしょう。

また、不慮の事態で夢を断念せざるを得ない状況になることもあるでしょう。しかし、ここで言う「一つのこと」とは一つの習い事に何年も通い続けるというようなニュアンスではなく、自分の個性のことです。自分のここは伸ばしたいなと思う個性を、誰にも負けないと思えるほどに磨き上げてほしいのです。

時間がかかっても、寄り道をしても大丈夫です。そのために、学生生活では多くの人や考え方に出会ってください。出会って自分だけの個性を見つけてください。学校の先生、サークルの友人、アルバイトやボランティア活動で知り合う地域の人、十人十色の出会いが必ずあります。

私は大学院に進学して、学部の時から研究を継続していました。生態学の専門知識は十分に極めることができたと思っています。また、研究室の仲間との絆も深めることができました。しかし、閉鎖的な環境の中で、自分の考えに固執してしまうことが度々ありました。自分が一番になってしまわないように、周りの世界を知ることも怠らないでほしいです。皆さんの人生が豊かになることを願っています。

男性

就職先:
山梨県庁

女性

経済科 2年

「あっという間の2年間」

コロナウイルスの影響により入学式は中止、授業はオンライン。このように始まった短大生活2年間の目標は4年制大学への編入学でした。

1年生のときはアルバイトもなく、ずっと家にいるような状態でした。2年生になって授業が対面とオンラインの隔週になり、実際に大学のキャンパスへ通学するようになったことで、大学生らしく過ごせるようになりました。

また、2年生になってからはすぐに編入学の受験期に入りました。受験には、受験料や交通費等の多くの費用がかかりますが、奨学金制度のおかげで自宅から通学することができない場所にある大学も選択することができ、無事に合格することができました。

これからの2年間もとても大変になると思いますが、2年後には地元で就職できるように頑張ります。

「後輩へのアドバイス」

大学での2年間を振り返り、反省点として後輩の方々にお伝えしたいことは、自分の居場所をつくるために新たな場所に身を置くことを怖がらないでほしいということです。

私は入学直前から流行したコロナウイルスにより、入学式の中止やオンライン授業が中心の生活が続くといった影響を受けました。元々メールなどの顔が見えないやりとりに苦手意識がある私にとって、オンラインで開催される新入生歓迎会は容易に手が出ませんでした。対面授業がない中で数少ない人間関係を構築できる機会とされるサークル活動に、参加できないまま大学生活の半分が終了しました。

その結果、2年後期では、週2日程度の対面授業とアルバイト以外は自宅にいる日々が続きました。興味がある資格試験を受けることや、農園での野菜栽培実習に参加するなど、時間があるためにできた活動もあります。しかし大学で新たな人間関係を築き、生活に彩りを添えることも必要であったと強く感じています。

新しい環境に身を置き、苦手なことに挑戦することは、気が進まないことだと思います。それでも、後輩の皆さんには「蒔かぬ種は生えぬ」という言葉があるように、様々なことに身を投じて居場所をつくってほしいです。

女性

生命環境学部
地域食物科学科 3年

女性

看護学部
看護学科

「多くの学びの獲得と負担の軽減になった奨学金」

この2年間、私は赤尾育英奨学会の奨学金をいただいたおかげで、多くの学びの獲得と負担の軽減をすることができました。看護を学ぶ上では講義で使用する必携図書の他に、自分の苦手とする分野の教材や国家試験対策の教材、歴代の先輩方がお薦めする参考書など、一つひとつに決して安くはない金額を必要とする場面が多く感じました。

私はアルバイトももちろんしていますが、奨学金をいただいたことで、自分が求めている時に自分のしたい学習に対して負い目を感じず、積極的に教材を購入して学習を深めることができたと感じています。

また、学習に役立てるのも良いですが、勉強に行き詰った時や精神的に疲労を感じてしまった時、何か目標を達成した時には、自分で自分にご褒美をプレゼントするのもとても良い活用の仕方ではないかと考えます。

私自身も、感染症の蔓延でなかなか遠隔での大学生活に慣れない時期やテストを頑張った後、実習を乗り越えた先のご褒美として活用させていただきました。頑張りすぎない程度に頑張って、息抜きもして、大学生活を楽しんでいくのが良いのではないでしょうか。

「やりたいことが一つに定まらなかった夢を後押ししてくれた奨学金」

私は短大での2年間の勉強を通して地域経済について考えることができました。経済的な面だけでなく金融面や政治面(地方自治)から考えることで今まで見えていなかった部分を知ることができました。またSDGsプログラムや地域連携フィールドスタディに参加したことで視野を広げることができました。

多くの学びの中で特に心理学の「人の発達・成長」や「対人関係・集団心理」に興味を持ちました。うつ病などの心の病を抱えている人や失業等によるリワーカーさんを1人でも多く助けたいと思うようにもなりました。そのために心理学の専門的な知識をつけ、少しでも多くの人の心の内側に寄り添ってあげたいです。

元々は心理学という学問をよく知らず、心理学や心理職=カウンセラーだけという概念を持っていました。その概念が変わり、心理学に興味を持つきっかけをくれたのは、自分の好きなもの・興味のあるものを学ばせてくれた赤尾育英奨学会さんのおかげです。今までやりたいことが複数あり、一つに定まらなかった夢を後押ししていただいたこと、本当に感謝しています。

これからはより一層、将来の夢に向かって進んでいきます。改めて、2年間本当にありがとうございました。感謝の気持ちを忘れずにこれからも精進してまいります。

女性

経済科 2年

女性

勤務先:
リゾートホテルや
ゴルフ場を運営する企業

「今までで1番充実した1ヵ月間 in NZ」

私は、大学1年生の夏休みの1ヵ月間、ニュージーランドのクライストチャーチに語学留学をしました。中学生の頃から、英語が大好きで、いつか留学することが私の夢でした。家族のみんなや、赤尾育英奨学会様のお力をお借りし、念願の留学を経験できたことは、私にとって、大きな財産になりました。

1ヵ月という長いようで、とても短い時間ではありましたが、20年間の人生の中で一番楽しく、一番充実し、一番「生きている!!」ことを実感した1ヵ月間でした。初めの1週間は、現地の友達や、ホストファミリーとの会話も思うようにできず、自分の思っていることも伝えられませんでした。

そんな自分が悔しく、せっかくニュージーランドに来たのだから、自分自身の英語力だけでなく、性格も変えていきたい!と思うようになりました。それからは、毎日、自主学習の時間を増やし、学校の先生方、バスの運転手さん、カフェの店員さんなど、現地の方と積極的にコミュニケーションをとることを心がけました。

徐々に、英語での会話を楽しめるようになり、英語で自分の気持ちを表現できるようになりました。自分の力で、何かを一生懸命伝えて買い物をしたり、出かけたり、などという経験は日本ではできないものだと思います。ニュージーランドで生活した1日1日が、私を成長させてくれました。

そして留学を通して出会った大切な仲間もできました。この1ヵ月間の経験は、今でも私を強くさせてくれており、私の宝物になっています。

「充実した2年間」

コロナ禍により入学式もなく始まり、オンライン授業しかない大学生活は、不安だらけでした。アルバイトも思うようにできませんでした。そのため、赤尾育英奨学会の奨学金をもらうことができていなければ、厳しい生活になっていたかもしれません。

また、私は学校に通うのに時間がかかるため、アルバイトを多く入れてしまうと、学業が疎かになったり、友人との時間も取ることができなかったりしていたと思います。そのため、奨学金をいただき、充実した学校生活を送ることができました。本当に感謝しています。

今年度は、大学3年生に進級し、これから看護実習が半年ほどあるため、様々な人と関り、患者やその家族を支えられるような看護師に少しでも近づけるよう努力をしていきたいと思います。

男性

看護学部 3年

女性

保育専攻 1年

「きっと自分を好きになる」

私は幼い頃からひとり親家族で育ち、そんな自分にコンプレックスがありました。小さい頃から周りの大人に「ひとり親で可哀想」という目で見られたり、実際にそのような言葉を耳にすることが多く、自分自身を否定されているようで、次第に自信がなくなり、内向的になっていく自分がいました。

そんな私を変えてくれたのが赤尾育英奨学会の奨学金でした。私はこの奨学金のおかげで大学に進学するという道を選ぶことができました。大学という新たな大きい世界に立ったことで、私が今まで悩んでいたことがちっぽけに思えました。気の合う友達もでき、先生方にも恵まれ、とても充実した大学生活を送っています。

大嫌いだった人とのコミュニケーションも大好きになり、自分から人と関わることが増え、常に自分の嫌いなところに向いていた矢印は、人の良いところ・素敵なところに向くようになりました。大嫌いだった自分のことも、少しずつ性格が明るく変わっていく自分を一番近くで見て、少しずつ好きになっています。

きっとこれからもっと自分のことを好きになって、大学よりもさらに大きい世界へ立つ日が来ると思うと、とても楽しみです。自分を好きになる第一歩をくださった、この奨学金には感謝の気持ちでいっぱいです。