Voice of a graduate奨学生の声

— 後輩へのメッセージ —

「大学生活のボランティア活動について」

私は高校生の頃からこちらの奨学金を利用させて頂いています。手厚いご支援のおかげで進学を諦めかけていた大学にも通うことが叶い、この4月からは3年生になります。ひとり親家庭で育ち、経済的に困難な家計や、働く親の姿を見るうちに何かと諦めが早い癖がついてしまいました。

大学進学もそのうちのひとつで、高校を卒業したら就職をして家計を助けることが、私にとって、家族にとって最善だと考えていました。しかし「もっと勉強がしたい」という捨て切れなかった気持ちと、大学進学の背中を押してくれたのがこちらの奨学金制度でした。

大学に進学してからは毎日が新しい発見に満ち溢れていて、自分が生きてきた世界がどれほど限られていたか、またこれまで知らなかった世界がどこまでも広がっていることを知りました。同時に支援を頂いていることへの感謝の気持ちを何か別の形で社会にお返ししたいと思い、大学生になってからボランティア活動をするようになりました。

そのひとつとしてアフリカ大陸にあるウガンダ共和国という国に一年赴き、自分と同じような境遇の子どもたちの教育のお手伝いをしたり、現地の人々と同じ生活をしながらウガンダのジェンダー問題について研究をしたりしました。

社会の役に立ちたいという大きな理想を持って渡航した私でしたが、現地の人々の役に立てたことなどほんの僅かで、実際は私がウガンダの人々からその日を生き抜く強さや人に対する優しさ、穏やかさを学ばせてもらいました。ボランティアには「何かをしたい」という漠然とした気持ちではなく、強い意志と自分のスキルや経験を生かして具体的に行動できる力が必要なのだと痛感する体験となりました。

帰国した現在は、ひとり親家庭の小中学生のためのオンライン学習サポートプログラムに参加しています。私もひとり親家庭で育ちましたが、勉強の不安を親に言うことが難しく、勉強や将来のことなどを身近に相談できる人がいれば、と感じたことがあるので、そういった小中学生の気持ちに寄り添えればいいなと考え、参加を決めました。また高校や大学への進学を諦めてしまいそうな小中学生に、私の姿が少しでも勇気になれば嬉しいなと考えています。

大学生活も残すところ半分となります。これからもご支援をいただいていることへの感謝の気持ちを忘れず、自分の経験が社会や他人のために生きる場所を見つけて活動したいと考えています。

女性

文学部 英文学科 3年

女性

人間文化学部 2年

「奨学金があったからこそ」

私は現在大学で、教育や英米文学、ジェンダー論について専門的に研究しています。教授に質問したり、他の生徒と意見を交わしたりして日々楽しみながら深い学びを得ることができています。

大学での学びのほかには、2月にシンガポールで開催された「アジアの若い女性のためのリーダーシップ研修2020」に参加しました。その研修ではアジア10か国からの参加者が集い、社会問題やリーダーの資質などについて議論しました。1週間各国のメンバーと過ごし、彼女たちの発言力や情熱に刺激を受け、一生の思い出となりました。

このように学業に専念しながら、学外の活動にも挑戦することができたのは、貴財団のご支援があったからです。もしご支援がなかったとしたら、毎日アルバイト生活で学業にも支障をきたし、新たな挑戦をすることはできなかったと思います。本当に感謝しております。これからも教養を高める努力をしてまいります。

「アジアの若い女性のためのリーダーシップ研修」の様子

※シンガポールで開催された「アジアの若い女性のためのリーダーシップ研修」の様子

「大学生活4年間を通して」

私は4年間赤尾育英奨学会の奨学金をいただき、とても楽しく充実した大学生活を送ることができました。4年間の大学生活を通して、様々なことに挑戦することができました。

1年生では、友人と他大学と一緒に南三陸町へ行き、震災後の様子を見たり地元の人達と触れ合い震災について学ぶことができました。夏休みには、ボランティアに参加して子供たちとキャンプを行うなど長い休みも活用して挑戦することができました。

私は、自分から積極的に行動することがほとんどありませんでしたが、大学に入り色々な人たちと関わる中で挑戦したいと思うことが増えていきました。「やりたいことを挑戦するなら学生のうちだよ。」と言われたことがありました。やりたいこと、挑戦したいことがある時には、後回しにするのではなく計画を立てて何事にも挑戦していくことも大切だと学びました。4年間あるから来年でいいや、ではなく4年間あるからこそやりたいこと(ボランティア、旅行、研究等)に挑戦していってほしいです。

後輩の皆さん!大学生活は長いようであっという間に終わってしまいます。終わってしまってから気づくことも沢山あります。将来のために、勉強に力を入れ資格をたくさん取得したり、長い休みを活用して海外に旅行に行ったりと自分のために有意義な時間を過ごしてください。

春から社会人となります。大学生活での学びや経験を強みに恩返しができるように頑張っていきたいと思います。

女性

仏教学部 4年

女性

食物栄養学科
(勤務先:保育園)

「充実した学生生活」

私は現在、栄養士として保育園で働いています。毎日、子供達の元気な姿を見て頑張っています。

学生生活では、もともと勉強が得意ではなかったのですが、努力して様々な知識、実践力を身につけることができました。このように充実した学生生活を送ることができたのは、赤尾育英奨学会の支援があったからです。一人の力では叶えられなかった夢を大切にして、社会に貢献できる立派な大人になりたいです。

苦しい生活を心配することなく、日々学習に専念できたこと、友人と楽しい時間を過ごせたことを大変感謝しております。

「継続は力なり」

皆さんご存じの通り「継続は力なり」とは、続けていくことの重要性、たゆまず、くじけずに続けていくことの大切さを述べた表現のことです。私は大学四年間を通じて、この言葉の素晴らしさを実感させられました。

一年生の時からずっと続けてきた活動である県内移住者促進に向けた情報を紹介する冊子において、

  • 実際に移住されてきた方にインタビューする
  • 地元の皆さんから魅力をPR・発信してもらい、それを私たちで記事にする
  • 学生たちで伝統文化を体験し記事にする

など、興味本位から気軽にやってみようと思い入った活動であったのですが、3つの成果として自分の糧になっているなと感じています。

まずは自身のスキル向上です。インタビューや記事化は、話す・聞く・書くといった様々な手法を用いらなくてはなりません。そのため自分の会話力・語彙力・文章力がどんどん豊かになっていきます。

次にモチベーション向上です。インタビューに行くと様々な人々に接します。そこで出会った方々から様々な刺激を受けます。よって自分のやる気を上げるきっかけ作りとなり得ます。

最後にコネクションです。一度の出会いによって、そこから派生することもあります。人脈を作っておくことで、時として手を差し伸べてくれることや何かしらの支えになることがあります。

これらは全て活動を通じて得たものです。自分の気になったもの何事にも挑戦し、やり続けてみることで今後の自信につながるような気がします。

女性

国際政策学部 4年

女性

国際政策学部 3年

「大学は『挑戦する』ところ」

私は高校生のころから「留学をする」という夢がありました。しかし、高校生のうちはアルバイトも禁止されていたため、留学という夢はとても叶わないと諦めていました。大学生になり、国際関係の学部で毎日英語を勉強する日々の中で、やはり「留学」という夢を諦めきれませんでした。

ゼミの活動も、英語の勉強も自分が納得いくまでやり遂げたいという気持ちが強かったので、大学生になってから始めたアルバイトも時間を減らしていました。減らしたことで収入は少なくなってしまいましたが、本奨学金のおかげで、私は「挑戦してみたいこと」を前向きにとらえることができ、自分がやってみたいことを積極的に行えるようになりました。

実際に海外留学をすることができ、現地の大学でとても有意義な生活を送ることができました。初めて見る景色、海外の環境に感動しつつ、自分の英語力の低さを痛感しました。海外で経験したこの気持ちが今のモチベーションにつながって、より英語の学習を頑張れるようになりました。

また、ゼミ活動では自らプロジェクトを立ち上げ、地域の住民の皆さんがより住みやすくなるような街づくりの活動に取り組んでいます。地域の方々との交流の時間も、私にとっては大切な時間です。これからも、このプロジェクトがより良いものになるように努めていきます。

このような貴重な経験をさせてくださった本奨学金には、心から感謝しています。今後も夢をかなえるため、地域のため、私に関わってくれる人たちのため、何事も頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。

後輩の皆さん、大学生活は長いようであっという間です。夢をもって入学した人も、大学生のうちに夢を見つけようとしている人もいると思います。ぜひ、自分がやってみたいことを心の中で思っているだけでなく、行動に移してみてください。きっと新たな発見があるはずです。また、それは必ず自分自身の力になると思います。皆さんの大学生活が輝かしい有意義な時間になることを心から願っています。

「充実した4年間」

4年間、本奨学会のご支援のおかげで無事、大学を卒業することができました。

私の家庭は母子家庭で経済的に厳しい状況でしたが、本奨学会の奨学生に選出していただいたことで、勉学やその他活動に集中して取り組むことができました。特に研究活動が始まった4年次は非常に忙しい日々が続き、なかなかアルバイトができなかったので、本当に感謝しています。

4月から大学院に進学します。大学院生は学部生よりも自発的な行動が求められますが、学部時代から積極的に挑戦することで道が大きく広がっていくと思います。自分自身も挑戦することを恐れずに大学生活の4年間以上に充実したものにしたいと思います。皆さんもチャレンジする気持ちを大切に、学生生活を送ってください。

男性

工学部 4年

男性

健康科学部 3年

「理学療法士を目指して」

この1年間で1年生から2年生に進級したことで、より応用的な科目が増え、理学療法士になる上で大切になる、より専門的な知識や技術を学ぶことができた。特に理学療法評価学実習という講義では、グループに分かれ、先生から提示される症状を持った患者を演じ、自分たちで問診や検査の内容を考え、実際に行い、患者の状態を評価するということをした。

この講義で今まで学んできたことを応用しながら取り組むことができたので、特に積極的に学ぶことができた。また臨床実習では実際に病院に行き患者さんのリハビリを見学したり、患者さんの関節がどれくらい動くのか、筋肉がどれくらい使えるかという評価も経験することができた。

今後の抱負として、1つ目にクラブ活動に力を入れたい。そこでの活動では実際にマラソン大会に出場するランナーの方を対象に、レースの前と後でストレッチやマッサージを行っている。この経験は自分の将来の目標であるスポーツに関わる理学療法士においてとても貴重な経験になるのでこれから力を入れていきたい。

2つ目の抱負はスポーツリハビリについて自分から学んでいくことだ。スポーツリハビリについて大学の講義で学べる機会は少ないが、私の将来の目標において必要な知識になるため、自分から今の内に積極的に情報を集め知識や技術を学んでおくことが大切になる。だから自分で積極的に学んでいきたい。

「かけがえのない学生生活」

大学に入学すると「アイス買いに行かない?」「ラウンドワンに行こう」など、楽しいことに誘ってもらうことが増えました。しかし、それに伴ってお金を使うことも増え、アルバイトもしていたのですが、気が重い面もありました。

その中で赤尾育英奨学会様に奨学金をいただくようになり、心にも余裕ができました。そのおかげで友人と楽しく遊んだり、おやつを食べたりすることができました。友人とご飯を食べに行ったり、大学生にしかない空きコマでタピオカを飲みに行ったり、普通のことではありますが、卒業して就職を目の前にして、かけがえのない素敵な日々だったなとしみじみ感じています。

私は幼稚園教諭になるのですが、大学での生活から楽しむ心を忘れず、子供の遊びや楽しむ気持ちに寄り添っていきたいと思います。また、大学生活の中のコミュニケーションも就職先で活かし、協力し合える良い関係作りをしていきたいと思っています。

それぞれ様々な環境の中にいると思いますが、社会人目前の大学生活を楽しみ、充実した日々が送れることを願っています。

女性

保育学科
(勤務先:幼稚園)